分解できない、緩まない戻らないシリンダー
油圧シリンダーに関連する部品の再生・製作・オーバーホール
ビーエスパッキン株式会社では、シールキットの販売 油圧シリンダーに関連する部品の再生・製作・オーバーホールを行っております。
シールキットのみを購入して自社でオーバーホールされる際などに、よくネジが緩まないなどの問い合わせをいただく事があります。「良い油圧シリンダー分解工具はありませんか?」などと聞かれることも多々ありますのでお答えしたいと思います。
油圧シリンダー分解について
鍵スパナ・フックレンチ
0.25クラスくらいまでの建機ですと、鍵スパナとかフックレンチとか言われる工具が専用工具になります。(画像1参照) しかし、屋外で使用される建設機械、産業機械は錆などによって固着が発生し簡単には分解できないことも多々あります。この工具を使用し、手の力だけで緩むことはほぼありません。力をかけた状態での打撃、もしくはパイプで延長しての分解になります。もちろん、シリンダー外径にあったサイズを使用しなければなりません。
パイプレンチ
次に、パイプレンチがあります。強力な把握力があり、大型の物ですとかなり固着していても緩めることができます!・・・が、しかし、刃(ギザギザ)で強く挟み込みまわすため、傷がついてしまいます。それと、万が一外れてピストンロッドにぶつけてしまうと、オーバーホールするつもりが傷をつけてしまう…なんてことにも(ToT)
当社では年間1000本以上オーバーホールしています。ですので、もちろん専用設備がございます!(正確に数えていませんが、大阪本社だけでも多い日には一日20本近いシリンダーが修理で入荷します。)
この設備、分解組み立て機といいまして、自社で生産しております。当社の創業者が設計・考案した機械です。油圧シリンダーの力を回転力に変換し、どんな強力な固着も緩めちゃいます!大型のシリンダーでも!
上の写真のような専用治具をセットして、緩める方向に力をかけて緩めます。
もちろん、そこにはほかにもノウハウがたくさんあります!(これは企業秘密!)
同業種のお客様から緩めれないから、緩めるだけお願い!なんて相談もいただくこともあったりします!
ただ、そんな高い分解技術を持つビーエスパッキン株式会社ですが分解できない場合もございます(T-T)それは、内部でネジがかじりついてしまっている場合であったり、使用しているうちにシリンダー内部で部品が変形してしまって、分解できない場合などです、、、
最初は緩んだんだけど、途中で止まってしまった、、、、なんて場合は要注意です。
すでにかじってしまっている場合は、そこからの最善(最低限の部品交換で済むよう、どちらかのネジを削りとばす)などの対応をさせていただきます。
ネジが固いまま、緩めてしまった一例(下写真)です。
(油圧シリンダーの各ネジ部には多くの場合緩み止めの仕組みがありますが、緩み止めのイモネジなどをはずさず回してしまった場合も下写真のようになってしまいますので、要注意!)
っということで、油圧シリンダーの分解ですが 工具、知識、経験が必要になる部分があります。
安くする為に自分でやろう!と思っていたのが却って高くついちゃった・・・なんてことにも!?
修理の相談、緩め方教えて!でもぜんぜん大丈夫ですので、お困りの際はぜひお問い合わせください!